風俗で訊かれたくない質問について
この業界に入ってからというもの、「訊かれたくなかったらゴメンね」とか「こんな質問していいかわからないんだけど」みたいな枕詞とともに質問をされることが多くなった。それは例えば、セクシュアリティや出自、この仕事をしている理由など多岐に渡る。仮に俺が役所を辞めて売り専と女性向け風俗で働いている人に会ったら、「コイツは何を考えて生きてるんだ?」って思うだろうし、気になることが幾つか心に浮かぶ事は想像に難くない。
そこで、今回はタイトルにある通り「訊かれたくない質問」について、そこん所をクリアにしていこうと思う。その方がお互いにコミュニケーションも取りやすくなる気がするし。
先ず結論から書くと、「訊かれたくない質問」ってのは特に無い。そうなんです。無いんですよこれが。頭を捻って絞り出そうとするものの、本当に無いんだなこれが。しかしこれで終わりにしちゃうと身も蓋もないブログになっちゃうので、少し捕捉します。
①「訊かれたくない質問=答えたくない質問」ではない
例えば、極端な例だけど「預金残高と口座の暗証番号教えてよ」って訊かれたら、俺は「サンシャイン池崎じゃないんだから教えんわ」って答えると思うんですよ。そこで重要なのが、この質問ってのは「(その事実を)答えたくない質問」であって「訊かれたくない質問」ではないんですね。どんな内容の質問であれそれを発するということは、そこにコミュニケーションを取ろうとする意図を感じるので、全く嫌な気はしないんです。仮にその質問が例えば、底意地の悪い感情から発せられる「こーんな仕事をしているなんてご両親はどんな気持ちなんだろうねぇ~ゲヘゲヘ」みたいなのでも特に嫌な気はしないし、それは普通に答えます。ウェルカムです。
つまり、「答えたくない質問」ってのは確かにある(口座の暗証番号とか、社会通念上普通は訊かない系のやつ)んだけど、「訊かれたくない質問」ってのは本当に無いんですよ。なので、俺としては質問は何でもオッケーだし、内容によって気分を害することは皆無なのでどうぞよろしく。
② 自分の情報を明かすことにあまり抵抗がない
これはねぇ、自分でもなぜかよく分からないんだけど抵抗がないんですよ。この部分が昔から変わってなくて、小学生の頃なんかに親から注意された覚えがあります。他人のことについては勿論喋ったりはしないけど、自分のことを訊かれたときは特に何も考えずに喋っちゃうんですよね。役所を辞める際の面談で理由を訊かれた時も、「本当に風俗業界に入るわけだしまぁ良いか」と思ったから普通に「風俗業界に入るんで辞めます」って答えたし。
真摯に答えてるんだか、社会人的な相手との距離の取り方が分からないんだかなんだか知らんのですが、性格的にそんな感じですので、気になったことがあれば取り敢えず訊いてくださいませ。
ざっくりまとめますと、どんな形であれコミュニケーションを取るのが好きだし、特に訊かれたくない質問は無いから、肩肘張らんといてくださいって事です。
最後にもう1つだけ捕捉すると、この考え方は俺個人のものであって、他の風俗キャスト全般に言える事では全くないので、その辺は大人同士よろしくやってくれよな。
それでは夢の島で逢いましょう。
かしこ